2025年10月28日

ろ過機のメンテナンスは装置の長寿命化に必要!代表的なメンテナンス方法を紹介

  • 水処理
ろ過機のメンテナンスは装置の長寿命化に必要!代表的なメンテナンス方法を紹介

ろ過機の定期的なメンテナンスは、安定した水質を維持し、装置を長く安全に使用するために欠かせません。

本記事では、ろ材交換や部品交換、配管の補修や塗装といった代表的なメンテナンス方法について、ろ過機のトータルメンテナンスを行うゼオライト株式会社のサービスを例に挙げながら解説します。

適切なメンテナンスを行うことで、ろ過機の性能を最大限に引き出し、トラブルを未然に防ぐことが可能です。ろ過機の管理やメンテナンスについてお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

ろ過機のメンテナンスが必要な理由

ろ過機の寿命は一般的に15年から20年とされていますが、定期的な点検と適切なメンテナンスにより、寿命を延ばすことが可能です。

そんなろ過機は、井戸水などに含まれる不純物を取り除く装置であり、そのメンテナンスは、水質の維持と装置の長寿命化のために欠かせません。

井戸水は通常、自然の地下水源から汲み上げられるもので、地域によっては成分に不純物が多く含まれていることがあります。ろ過機はこの不純物を取り除く役割を果たしているため、メンテナンスを怠ると、ろ過効率が低下して水質に問題が発生しやすくなるのです。

それでは、具体的にどのような問題が生じるのでしょうか。ろ過機のメンテナンスがされていない場合に起こりやすい異変を下記にまとめました。一つでも当てはまるようでしたら、早急に専門の業者に相談しましょう。

【生じやすい異変】

  • 処理水(ろ過した水)が減る、完全に止まる
  • ろ過した水が濁る、臭いが出る
  • ろ過機内部にヌメリが確認される
  • ろ過した水に緑色や黒っぽい汚れが混ざる
  • 圧力計の数値が異常に低い、あるいは設定圧力に達しない
  • 装置の周囲が濡れている、水滴が漏れているのが確認される。
  • ポンプが動作音を立てない、振動や異音がする

このような異変が起きる理由はさまざまです。

例えば、処理水が減ったり完全に止まる場合、ろ材(フィルター)が目詰まりしている可能性が高いでしょう。ろ過機は水をきれいにするためにろ材を使っていますが、長期間使用することで不純物が溜まり、ろ材の目が詰まってしまいます。

続いて、処理水の色が緑や黒っぽく濁ったり異臭が発生する、ろ過機内部にヌメリが確認される場合は、ろ材が汚れていることに加えバクテリアや藻類が繁殖している可能性が考えられます。特に温暖な環境では、微生物の繁殖が進みやすいため、定期的な消毒やろ材の交換が必要です。

装置本体の故障や劣化によるトラブルとしては、圧力計の数値が異常に低い、または設定圧力に達しない 場合があります。これは、ろ材の詰まりや汚れが原因で、空気や液体の流れが妨げられることで圧力が低下するからです。 ろ過機には水を押し出す力が必要ですが、この圧力が低くなるとろ過の効率が悪くなり、水がきれいになりません。

また、装置の周囲に水滴が見られる場合は、ホースや接続部の緩み、パッキンの劣化による漏水が疑われます。これを放置すると水漏れが悪化し、周囲の設備に損害を与える可能性があるため、早めに修理や部品交換を行う必要があります。

他にも、ポンプが動作音を立てない、もしくは異音がするときは、モーターの不具合や内部部品の摩耗が考えられます。特に異音が発生している場合、内部に異物が詰まっている可能性もあるため、一度分解して清掃を行う必要があるでしょう。

これらの理由から、ろ過機のメンテナンス、装置の効率を保ち、常に清潔な水を供給するために欠かせない作業だということが分かります。定期的に点検し、異常が見つかった場合は早めに修理や部品の交換を行うことで、いつでも安全できれいな水を使えるようにしましょう

ろ過機のメンテナンス方法

ここからはゼオライトで提供しているろ過機のメンテナンス方法を紹介します。

ろ材交換(ろ材引き抜き・充填)補充

ろ材交換(ろ材引き抜き・充填)補充

ろ材は、水中に含まれる汚れや不純物などをろ過して、きれいな水にする役割を持つものです。交換しないまま長期間使用すると、ろ材に汚れが蓄積して目詰まりしやすくなります。その結果、ろ過能力が低下し、処理水の品質 が悪化する可能性もでてくるため、定期的にろ材交換(ろ材引き抜き・充填)補充を行わなければなりません。

作業の流れとしては、まず使用済みのろ材をすべて引き抜きます。その後、ろ材を取り除いた装置内部を清掃し、付着した汚れや残留物を除去します。清掃が完了したら装置内部の点検を行い、損傷や劣化が見られる場合は修理または交換を実施します。最後に、新しいろ材を規定の高さまで充填して作業完了です。

ろ材の交換時期は、使用状況や水質、装置の種類によって異なりますが、一般的には3〜5年おきに行うと良いでしょう。ただし、以下の兆候が見られた場合はこれよりも早いタイミングでろ材の交換を検討してください。

  • 処理水量が減少してきた場合
  • ろ材が汚れて目詰まりを起こしている場合
  • 逆洗(バックウォッシュ)を行ってもろ材の目詰まりが解消されない場合
  • ろ材の性能が低下してきた場合

ろ材交換の際には、ろ過機の周辺設備も同時に点検・メンテナンスを行うことが推奨されます。特に、ストレーナーの交換やタンク内面の塗装の塗り直しなどは、ろ材が取り除かれた状態でしか実施できません。これにより、装置全体の寿命を延ばし、効率的な運用を維持することが可能となります。

なお、ゼオライト株式会社では、ろ過機のメンテナンスに関する豊富な経験と専門知識を持つ技術者が、経年劣化などを考慮して交換に最適な時期を提案します。交換後の定期点検やメンテナンスなどのサポート体制も整っておりますので、安心してお任せください。

ろ過機本体・部品交換(電動弁交換、圧力計交換、上部エア抜き弁交換)

ろ過機本体・部品交換(電動弁交換、圧力計交換、上部エア抜き弁交換)

ろ過機本体や部品の交換は、装置の性能維持と長寿命化に不可欠です。特に、電動弁、圧力計、上部エア抜き弁の交換は、経年劣化や故障による機能低下を防ぐために欠かせません。

電動弁は流体の制御を行う部品です。長期間使用すると劣化や故障が起きやすくなり、水漏れや異音の発生、制御機能の低下などのトラブルに繋がります。その結果、エネルギー効率が悪化してコスト増加につながることも考えられるでしょう。

圧力計は、ろ過機内の圧力を測定し、運転状況を監視するための計器です。適切な圧力範囲で運転されているかを確認することで、装置の正常な動作を維持しています。この圧力計が故障したり精度が落ちたりすると、圧力異常を見逃してしまい装置全体の故障や水質の悪化に繋がりかねません。

上部エア抜き弁は、ろ過機内に溜まった空気を自動的に排出し、配管内の空気混入を防止するための弁(バルブ)です。エア抜き弁が正常に機能しない場合、タンク内に空気がたまり上部ろ材が撹拌されて汚れが流出することが考えられます。また、タンクの破損の可能性があります。

ゼオライト株式会社では、こういったろ過機本体や部品のトラブルを防ぐ、または被害を最小限にとどめるために、電動弁、圧力計、上部エア抜き弁の交換を含む、各種部品の点検・交換を行い、装置を長く安全に利用できるようサポートいたします。

前面配管交換

前面配管交換

ろ過機の前面配管は、経年劣化や腐食により破損や漏水が発生することがあります。これらの問題が生じると、装置の性能低下や水質悪化を引き起こす可能性があるため、適切な時期に配管の交換を行うことが推奨されます。

前面配管の交換時期を判断する際には、以下の兆候に注意が必要です。

  • 水漏れが発生している
  • 装置の圧力計が異常値を示す
  • 配管内の詰まりが見られる

これらは、配管の劣化が進行している可能性が高いためすぐに交換を検討しましょう。

交換作業を行う際には、まず装置の運転を停止し、配管内の圧力を解放します。その後、劣化した配管を取り外し、新しい配管を取り付けます。取り付け後は、接続部の漏れがないかを確認し、装置を再稼働させて正常に機能していることを確認します。

ゼオライト株式会社では、配管の状態を丁寧に確認し、最適な交換時期を提案することで装置の安定稼働をサポートしています。

ろ過機塗装

ろ過機の塗装は、装置の耐久性維持と寿命延長に不可欠な作業です。ろ過機は結露や湿気の影響を受けやすく、これにより錆や劣化が進行しやすい環境にあります。そこで適切な塗装を施すことで、これらの腐食を防ぎ、装置の寿命を延ばすことができるのです。

塗装作業は、まず装置内部の錆や汚れを除去する下地処理から始まります。その後、防食性を高めるための下塗り、中塗り、そして仕上げ塗りを複数回行い、耐久性と外観の美しさを守ります。

ゼオライト株式会社では、各材質や現場状況に応じて適切な塗装を行い、ろ過機の腐食を防ぐサービスを提供しております。さらに塗料には、耐久性、防錆性能、環境配慮型などの高品質なものを使用しているため、長期的な効果を望む方はぜひご検討ください。

なお、ここまでで取り上げたメンテナンス内容のさらに詳しい情報は、こちらのページで紹介しています。

ろ過機のメンテナンスに関するご相談はゼオライト株式会社へ

ろ過機の故障や劣化でお困りではありませんか?

ゼオライト株式会社では、ろ材の交換補充、ろ過機本体・部品の交換はもちろん、前面配管の交換やろ過機の塗装まで幅広いメンテナンスサービスを提供しています。

また、本記事で紹介した井戸の定期的なメンテナンス業務以外にも、水処理プラントの設備保全、洗浄、測定分析、調査まで幅広い対応が可能です。

  • 洗浄サービス
    水処理施設の効率を高めるためのパイプやフィルターの洗浄を丁寧かつ迅速に行います。
  • 測定・分析
    井戸や施設の水質・構造を徹底的に調査し、問題点や改善の余地を明確にします。
  • 調査業務
    設備の長寿命化や効率化を目指し、環境に応じた適切な対策を提案します。

ゼオライト株式会社は創業55年という長い歴史を持ち、資格者延べ63名(2024年1月時点)を擁するプロフェッショナル集団です。現在、約700件のメンテナンス契約を受託しており、多くのお客様から信頼をいただいています。

ろ過機や水処理設備のメンテナンスについてお悩みの際は、ぜひゼオライト株式会社にご相談ください。専門知識を持つプロフェッショナルが、お客様の設備を最適な状態に保つお手伝いをいたします。

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